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まだ見ぬ君へ

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不器用で、物覚えが悪くて。
イノシシみたいに突っ走っては、騒ぎを起こしたり。
おっちょこちょいの早合点で失敗ばかり――これはお義父さんが言ってたな。

でも。

明るくてひたすら前向きで立ち直りが早くて。
何でも一生懸命で、一途で根性があって。

あふれるパワー。
いつも俺を飽きさせない――惹き付けてやまない。


そーゆーとこ、受け継いでほしい、と思う。



「…どうしたの、入江くん」

上から声がする。
俺は返事をせず、琴子の腰に腕を回した。
顔はそのまま、琴子のお腹に耳を押し当てる格好で。ふふ、と小さく笑う声。
ソファーに腰かけている琴子。
俺はそのソファーに横たわる格好になっている。

と、
「「あ」」

俺たちは同時に声を漏らす。
お腹の中から伝わる、小さな、だけど確かな振動。

「…わかった?」
「ああ」
「初めてだね。入江くんがいる時に動くの」

それは不思議な体験だった。
俺と琴子の子供。
確かにここにいるんだ。
まるで存在を主張するかのように。
わかっていたようで、実はわかっていなかった俺に訴えかけるように。

「元気だな」

また胎動を感じ、俺は呟く。
小さいけれど、力強い。

「お前に、似るといいな」
「ええっ」

琴子は驚いたように声を上げた。

「そんなのダメだよ!入江くんに似た方がいいに決まってるじゃない!」

「…いや…」

俺はそれだけ言い、琴子のお腹を撫でる。
そして目を閉じた。


再びの静寂。
今は何だか心地いい。
髪に手が差し入れられるのを感じる。
さらさらと、髪をすく感触。
そのまま身を委ねていたら、何だか自分が揺れているような錯覚を覚えてきた。
まるで、ゆりかごのような―――

俺は、眠りに落ちていた。琴子と、まだ見ぬ新しい命のぬくもりに包まれて。





☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ


琴子のお腹に顔を乗せてる直樹の図が突然脳内に降ってきまして、書いてみました。
うーん。伝えるのって難しい…


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男性の自覚
たまち様

男性は父親になる自覚はなかなか芽生えないですからね。
いかな天才といえども、難しいでしょうね。

直樹がどんな父親になるのか、妄想し甲斐がありますね。
生まれたわが子にも実は嫉妬してたりするのかな・・・・・・??
No title
琴美ちゃんが、お腹に、いるときの、入江君の、おとうさん、父親の感想、琴子ちゃんに、しては、入江君似たほうが、でも、入江君に、しては、琴子ちゃんの、性格の、よさ、素直さ、明るい性格で、頑張りや、入江君、には、琴子yちゃん、自慢の、奥さんですもんね、入江君
Re: なおちゃん様
コメントありがとうございます!

入江くんからしたら、琴子は絶対不可欠な存在なわけで。それだけ愛情を注いでいる相手の魅力を子供に受け継いでほしいと思うんじゃないかな、と思って書きました。
本当に、自慢の奥さんですよね。
プロフィール

あおい

Author:あおい
「イタズラなKISS」にはまり、妄想のあまり書いた二次創作小説と言う名の駄文置き場です。
ひそやかに、かつマイペースに更新いたしますので、温かく見守っていただけると嬉しいです。

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