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バレンタインはあったかく
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「入江くん、これ、バレンタインのプレゼント」
琴子はにっこり笑いながら、それを直樹の首にかけた。
「え…これ、お前が?」
直樹が目を見張る。
「うん。頑張ったんだよ!お義母さんに教えてもらって」
それはベージュのマフラーだった。
「すごいじゃん。結構うまく編めてるし…それに、ずいぶん長いな」
マフラーは琴子の背丈はあろうかという長さである。
「入江くん、仕事で夜遅くなったり明け方帰ったりしていつも寒いでしょ?だから、温かいように長ーく編んだんだよ」
直樹に誉めてもらえた。琴子は嬉しくなってマフラーの端をつかむ。
「ほら、こうして巻いてみて!あったかいよ」
直樹の首に巻き付ける。
「ああ、あったかいな。だけど…」
「……え?」
ベッドに腰かけていた直樹は、目の前に立つ琴子の腰を引き寄せると自分の首に巻いたマフラーのもう片方の端をつかみ、琴子の首に巻き、さらに自分の首にも巻いた。
二人で一つのマフラーを巻いた状態で、直樹は琴子をぎゅっと抱き締める。
「こうしたら、もっとあったかい」
「…入江くん……」
「ありがとう、琴子」
「入江くんに喜んでもらえて、嬉しい」
琴子は直樹の身体に腕を回す。そのぬくもりを感じ、うっとりと目を閉じた。
(よかったあ……幸せ)




「う…ん、入江くん、二人でマフラー……、巻くと……、あったか……」
「…おい、琴子」
直樹は琴子の肩を軽く揺すった。が、起きる気配はない。
「ったく」
琴子はベッドに脚を伸ばして座り、ヘッドボードに寄りかかったまま眠っている。その手元には編み棒がついたままの、編みかけの……マフラー、であろうか。
「二人で巻くって…」
直樹はそのベージュの編み物にそっと触れる。
編み目は不揃いだし、なによりこれでは一人の首にもやっと巻けるかどうか、の長さだ。
(夢の中では完成してんだな)
直樹は苦笑し、そっと編み棒を琴子の手から取り上げた。
「バレンタインはもう明日…、いや、今日だぞ」
すでに日付が変わっている。マフラーは…おそらく間に合わないだろう。
直樹は滑り込むようにベッドに入ると、ヘッドボードにもたれていた琴子の上半身をベッドに横たえさせ、腕の中に抱き寄せた。
そして、耳元に囁く。
「マフラーもいいけど……俺はこれで十分あったかいけどな」
直樹の声が聞こえたように、眠る琴子が微笑む。
「…ん、いり、え…く、ん…だ、いすき……」
「耳にタコ」
直樹はくすっと笑うと、琴子を抱き直し、目を閉じた。

(寒い冬の夜も悪くないな)
……二人でいたら、あったかいから。









☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ

バレンタインということで、ちょっと甘め?に書いてみました。
拙作を読んでいただき、ありがとうございます。
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嬉しいです♪
最高だなんて・・・・・・嬉しいです!!
甘いお話、初めて書いたのですが、よかったあー。

こちらでよろしければ、いつでも駆け込んでください!

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Re: みゆっち様
コメントありがとうございます!

可愛いお話なんて言っていただけて嬉しいです!
直樹はきっと、琴子が寝てる間はきっと甘甘~な表情をしてそうですね。
こういう甘いお話を書いたのは初めてだったので、気に入っていただけたようでよかった~。
(*^_^*)
こちらこそ、ありがとうございます!

暖かいマフラ。
ラブラブですんね?なかなか、感性には至らないけど?それでも!琴子ちゃんの、直樹の気持ちは、うれしいですよね。
Re: なおちゃん様
コメントありがとうございます!

自分のために一生懸命な琴子が、直樹にはとても可愛く映るんでしょうね。その分、マフラーはできなくても直樹の心はぽっかぽかです(笑)。
プロフィール

あおい

Author:あおい
「イタズラなKISS」にはまり、妄想のあまり書いた二次創作小説と言う名の駄文置き場です。
ひそやかに、かつマイペースに更新いたしますので、温かく見守っていただけると嬉しいです。

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